福田俊男(株式会社テレビ朝日 特別顧問 /公益財団法人 放送番組センター会長)
人生100年時代と言われる今、50代はちょうどその半ばです。
「何かを始めるのに年齢や性別は関係ない」とは言うものの、これまでを顧みて、これからを足し算の発想でじっくり考えるいいタイミングです。周りを見ると、この年代の女性は皆さんお元気です。
例えば本を読んだ時に、著者をもっと知りたいとか、どんな人が読んでいるのだろうと思う時があります。そうした時、その方の講演会の案内を偶然、目にする事があります。そのまま放っておくか、億劫がらず足を運んでみるか。運命の分かれ目でもあります。偶然が新しい生き方のヒント与えてくれるきっかけになることが往々にしてあります。
何かに興味を持ち動いてみると、人との出会いが生まれ、共感しあったり、お互いが補ったり、そうした繋がりが人脈となり、人生の幅を広げてくれます。人との付き合いの中で新しい発見をしたり、学ぶことで次の扉の選択肢が広がります。
何かをすると失敗もしますが、失敗は重要なファクターです。簡単に成功すると、意外と先行きに不安を感じて幅が広がらないものです。
そういう意味では、如何に次に生かせる失敗をするか。そのことによって、一回り大きく成長し、「何が起きても怖くなくなる」し、成功にもつながります。
本はほんの一例です。これからは時間が過ぎるのが意外と早いかもしれません。前向きに、とりあえず何か興味を持てることを探し、人との関係を大事にしていくことが、折り返しの人生をより豊かで楽しいものにする第一歩だと思います。そして偶然も大事です。
どんなに悩んでも、少なくとも男性よりも長生きする女性は得だ、とつくづく思います。